2018.06.24LIGHT &DISHES オリジナル照明”One Candela/ワンカンデラ” 〜 story 3. ガラス

ワンカンデラの特徴の一つでもある、透明のガラスシェード。これがあるかないかでこのプロダクトの完成度が違ってきます。これは吹きガラスで、ハンドメイドでつくられていて、灯ったあかりに表情を与えてくれます。このガラスは、富山在住のガラス作家、岸本耕平さん製作のもの。岸本さんとは、彼のつくる照明プロダクト「TREE FROST」を販売代理するようになり、以前よりもコミュニケーションをよく取るようになりました。

ガラスに厚みを持たせてつくってくれた、サンプルが送られてきて見た瞬間、「これだっ!」って思いました。細かい打ち合わせもしてないのに、簡単な製作図をメールで送っただけで求めているものの形を理解してくれた岸本さん。ありがたく、そして貴重な存在です。ガラス職人、作家としてインテリアからプロダクトまで幅広く活躍していて人気が高いのもすごくわかります。スチール、蝋、ガラスと異素材が組み合わさって完成したワンカンデラ。どれ一つとっても作り手の経験と高い技術が現れています。

じっと点灯した様を見ていると、ガラスを通してまるで炎が揺らいでるようにも見えます。それも自然に生まれるハンドメイドのガラスならでは。毎日、火を灯すようにスイッチを入れて蝋のシェード、最後にガラスシェードを被せていくプロセスがとても愛おしく感じます。

2018.06.03LIGHT &DISHES オリジナル照明”One Candela/ワンカンデラ” 〜 story 2.

ワンカンデラの一番目に入る特徴的なのが、オレンジ色の本物のキャンドルでつくったランプシェード。
これのルーツは、レストラン CICADAの照明計画に携わった時に遡ります。
表参道・南青山にあるtysons&company 運営のCICADAは地中海料理レストラン。地中海を囲む国々の料理が提供されています。その国々の夕暮れ、日が落ちてキャンドルを灯し食卓を囲む空気を照明で表現できたら。そんなディスカッションの中から、本物のキャンドルをくりぬいてランプシェードにした照明が生まれました。厳密に言うと南青山にこのレストランができる前、広尾にあった時のCICADAが最初、2003年のことでした。当時は、まだLEDが主流になる前で、白熱球の小さいパワーのものを使用。風合いはすごくリアルにキャンドルの炎のようだったけど、とにかく発熱がLEDの何倍もあるからキャンドルシェードが溶けていく。南青山に移転するプロジェクトからはLEDにし熱の問題もクリア。



南青山CICADA

「やっぱりいい」

みんなが気に入ってくれた。インテリアデザインの滝澤さんとは、広尾の時から一緒させてもらっていて、この時も本当にお世話になった。来店の顧客たちからも問い合わせが多く寄せられたり、とにかくレストランのシンボルになっていった。そして、なぜかこのキャンドルシェードのライトはこの先、縁が切れないようなことが続く。まるで、ワンカンデラを製作するべく導かれているように。
私が会社を辞めて半年前後だったか、CICADAの顧客でこの照明を使いたいという具体的な問い合わせがある。それに対応してみないかとレストランオーナーからの連絡を受ける。実物のキャンドル素材をプレゼンしたり打ち合わせをしたが、その時は最終的には採用にならなかった。ただし、「いつか商品化になったらいいですね」と言われたのがずっと心に残っていた。

それから、このキャンドルシェードのキャンドルは、当初ネットで探し、いくつかのメーカーに問い合わせをしたりしたが、キャンドル本来の機能を冒涜する行為でもある加工をお願いするのだからなかなか簡単ではなかった。その中で行きついたのが、東京・木場にあるキャンドルのメーカーさん東洋工業さんだった。こちらの当時の社長、藤井さんが(現在は同社会長)、対応してくれた。照明とロウソクは共存していかなければいけないと言ってくれて、すごく心強かった・・! 出来上がったものをみてくれて、一緒に喜んでくれた。なので、たにたやがオープンする時、店のシンボルにとCICADAの時と同じ照明を作る際も、キャンドルをまたくりぬいてほしいとお願いしに行った。もちろん快く引き受けてくれたのです。

今回のオリジナル照明ワンカンデラについても同じく対応してくれて、本当に感謝。東洋工業さんは、現在オリジナルキャンドルの製作をはじめ、グループ会社ではフレグランスからコスメまでライフスタイル全体への提案事業を行なっています。柔軟な視野でセンスに響くものづくりをしているのが素晴らしい。
ワンカンデラの構成部材の一つ、”キャンドル”には長きに渡り、光の原点を作り続けているブランドの柔軟な理解と一緒に目指していける目標の共有があるのです。

連載しているモダンリビングのあかりの処方箋vol.42で、ワンカンデラの特徴、光についての掲載されています。